最初に、ご存じの通り猛烈な勢力の台風14号が接近しております。

皆様身の安全を確保するための最大限の備えをしてください。

大きな被害がないことを祈っております。

 

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【 後悔しないための家づくり知識 】

~ 断熱性能についてと、その見方編 その③ ~

『みんなが知りたいコスパ編(実例・電気代について)』

 

 

今回は断熱性能別の電気料金について、電気料金の内訳について、

これまでとこれからの電気料金について話していきたいと思います。

このブログはシリーズ化していこうと思いますので、前のブログをまだ

読まれていない方は下記リンク先よりまずバックナンバーから読むことを

お勧めいたします。

↓↓↓

~ 断熱性能についてと、その見方編 その① ~『基本編』

 

~ 断熱性能についてと、その見方編 その② ~『根拠編』

 

 

 

 

【断熱性能別の電気料金実績】

 

それでは早速、まずは実例を見ながら話していきたいと思います。

下図は性能別の直近電気料金データになります。

過去に実際新築されたお客様方からデータをいただき、まるっと生データを

表記しています。

内容は、 ・オール電化 ・延床31.435.5坪 ・平屋 ・34人家族

・冷暖房はエアコンのみを前提条件としています。

断熱性能は

Ua0.86(断熱等級4、平成28年改正省エネ基準程度の断熱性)

Ua0.55HEAT20G1ZEH(Ua0.6)断熱等級5より上程度の断熱性)

Ua0.40HEAT20G2、断熱等級6(R4.10以降新設基準)より上程度の断熱性)

Ua0.26HEAT20G3、断熱等級7(R4.10以降新設基準)の断熱性)

Ua0.2(無暖房、パッシブハウス基準程度の断熱性)

以上5パターンのお家です。

 

これはシュミレーションではなく実例ですので、家の形や窓配置、大きさ

日照条件などは変わってきますし、共働きかそうでないかや個体差も出て

くるものではありますが、前提条件が大きくは変わらないのでかなり参考

になるデータ結果と言えます。

 

 

 

図の月別や年間トータルを見ると明らかな違いがあるのは分かると思います。

このデータから考察できることとして、

    まず、年間を通して断熱性能が高いお家とそうでないお家とでは、冷暖房

を必要とする日数が大きく違ってくるという事が言えます。

    また、断熱性能が悪くなればなるほど、家に設置するエアコンの台数が

増えてきますので、光熱費が高くなる傾向にあります。

    性能が高くなればなるほどエアコン1台(一番高いレベルでは冬は不要)

で十分になります。

    また、ある程度高い性能であっても、ただエアコンを付けるだけでは

快適にはならないので、全館空調システムや熱交換換気を2台設置するなど

の必要がある等、やはりそれなりの負荷がかかるため、その分消費電力に

差が生じてきます。

    更に、冬場暖かいお家では給湯設定温度が低めで十分という事や、冬場でも

十分暖かいので浴槽に入らずシャワーで済ませるという事もヒアリングから

分かりました。

    そして更に冷暖房機器以外にも、断熱性能や日射遮蔽、日射取得を加味した

上で、開口(窓)を大きく取ったお家は昼間は照明無しでも明るく、照明を使う

頻度も違うという事がヒアリング結果から分かりました。

    また、併せて載せている太陽光発電による実際の売電単価別データも参考

までに見てみてください。

 

これらの結果を見てみて、単純な電気料金の差になるのですが、一番断熱性能

に差があるお家を比較すると、年間で約20万円程度の差になります。

10年で200万円、平均住宅ローン返済期間35年で700万円の違いです。

 

エアコン1台の設置費用は6畳用で810万程度、LDKは大きめで20畳用

2030万程度で、10年に1度交換したと考えた時、35年で3回の交換が

必要となり、一方は30万円(一家に1610畳用)しかかからず、もう一方

180万円(各部屋)が必要となります。

電気代と合わせて880万円の違いです。

 

もし、それ以外の石油・ガス・薪ストーブや床暖房などの暖房機器を入れている

のであれば、更にメンテナンス・交換コストは爆上がりするでしょう。

 

 

【電気料金の内訳内容】

 

さて、ここからが本題です !!!

これだけの使用電力の違いが出るという事は、そもそもの健康面での差が出る

という事や、家中の諸々の耐久性にも響いてくるという事や、細かく言えば

その他にも更にランニングコストでの開きの話が出来るのですが、今回そこは

置いておいて、電気料金だけにフォーカスした話をしていきます。

 

 

みなさん電気料金の内訳内容を詳しく理解していますでしょうか?

毎月みなさんが支払いをしている電気料金は、

(1)基本料金 + ⑵使用電力量費 + ⑶再エネ賦課金 + ⑷燃料費調整額

からなっています。

(1)基本料金と⑵使用電力量費は言わずもがなその名の通りで、契約内容によって

決められた基本料金と、単価に対しての実際使った電力量の費用となります。

契約内容で多少の違いはありますが、そこまで大きな差にはなりません。

 

問題は⑶再エネ賦課金と⑷燃料費調整額です。

まず⑶再エネ賦課金とは、簡単に言えば太陽光を設置している業者や家庭に支払

われる費用の財源となります。

え!? 何それ!?

と思われる方も多々いると思いますが、売電とはただただ電力会社が負担して

成り立つということはそもそもないので、太陽光を設置しているしていない関係

なく一律に徴収されるという法律に基づいた決まりです。

また、こういった制度から太陽光設置を促すという目的もあるようです。

 

この再エネ賦課金の費用は、(使用電力量)×(再エネ賦課金単価)から算出

されます。

そして、この再エネ賦課金単価は年々増えていく事が予想されています。

 

 

 

 

参考:ハチドリ電力ウェブサイトより引用

 

これについては、東京都内の太陽光設置義務化やこれから先に

予想される法改正により、ピークとされる20302035には

実質67/kwになるのではとも言われています。

 

 

そしてもう一つの⑷燃料費調整額です。

燃料費調整額とは、簡単に言うと発電のために必要な燃料費となり、その

費用は(使用電力量)×(燃料費単価)から算出されます。

この燃料調達についてもう少し深堀していくと、現在発電の75%以上を

占める火力発電の燃料は、LNG等のガス資源や石油や石炭となります。

ご存じの通りそれら化石燃料等は、資源国ではない日本は輸入に頼りっぱなし

ですので、国内での電力需要が増えれば増えるほど、円安が進めば進むほど、

貿易摩擦がが起これば起こるほど、悪くなっていく一方(単価が上がる)

なっていく訳です。

ウクライナ問題や世の情勢の影響で天然ガス供給がだいぶ厳しくなった今、この

単価が爆上がりしている状況です。

ただ、ウクライナ情勢が落ち着いたとしても、円安問題や技術進歩による電力

需要は年々増えていますので、過去の実績を見ても、落ち着くことなく増え続け

ていきそうです。

 

また、この燃料費調整額はマイナス単価がずっと続いていたので、その時は

上式より、消費電力分逆に値引きされていた状態が続いていました。

しかし、一番最初にお見せした断熱性能別電気料金図の赤線が入った月から

(昨年末)、マイナス単価がプラス単価へと上がっていき、そのまま上がり

続けている状態なのです。(下表参照)

 

 

 

 

おっと、でも上の表の赤字に書いているように、上限があるんじゃないの?

と思われる方、その通りです...  が、それは2016年を境に契約した人

には適用されないのです。

なので、2016年以降に新築していく人たちには厳しい条件となります。

新築は今住んでいる賃貸よりも面積・体積が増える方がほとんどですので、

しっかりと電気代の事を考えておかないと、想像以上の請求額に一生悩ま

されてしまいます。

正しい情報を入手して、スタートを間違えない事が肝心です。

 

 

 

 

ここまでを見て、今からもこの先も電気料金を極力増やさないようにするには、

やはり『使用電力量を減らす』事が最重要ではないでしょうか?

再エネ賦課金も燃料費調整額も使用電力量との掛け算で決まります。

単価の推移が増える方向なのはほぼほぼ確実で、もっと言うなれば、

使用電力量料金の単価も2050年までに爆上がりの予想を日本政府が

示しています。(年平均で2~3%以上。昨年比で今年は最大15~25%増。)

 

となればやはり『使用電力量を減らす』ことは必須となり、その実現の

ためには『超低燃費な家づくり』が最も効率的で唯一無二の対策となります。

最初に示した年間20万円、35年で880万円の差は、昨年時点での差

ですので、今はもっと差がついて、この先は更に差が開き続けること

になるのです。

 

 

 

 

以上、今回はここまでとしますが、次回はより細かい家づくりによる

電気代削減対策についての話をしていこうと思います。

引き続き、皆様の家づくりに有意義な情報のみを発信させていただきます

ので、どうぞ楽しみにお待ちください。

 

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この他の家づくり全般に関する大切な話を少しでも早くに詳しく

直接聞きたいという方はぜひぜひ、お早めにお問い合わせの上、

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